CentOS 6へのnaveを使ったnode.jsのインストール

はじめに

今回は私がnaveを使ってnode.jsをインストールするまでの手順を紹介します。私の環境はCent OS 6.2 x86_64で、VMWare Player上にインストールしています。textモードでインストールしたので初期状態では各種モジュールがほとんどインストールされていませんが(manすらないのには驚きました(笑))、標準リポジトリCentOS 5に比べてかなり充実しているので簡単にモジュールをインストールすることができます。

naveとは

naveとはnode.jsの複数のバージョンを共存させることができるモジュールです。node.js界隈は動きが早く、node.js自体のバージョンアップも頻繁にされるので、このモジュールを使うことで複数のバージョンでの動作確認を簡単に行うことができます。また、単純にnode.jsの最新版や安定版をダウンロードするモジュールとしても便利です。

naveのインストール

私はsudoを連発するのは好きじゃないので、nave等のnode.js周りのモジュールはすべて$HOME以下においています。

gitからnaveのモジュールをcloneし、shファイルをbinディレクトリにコピーします。CentOS 6にはgitは標準リポジトリにすでにあります。CentOS 5だとリポジトリの追加が必要だったので楽になりましたね。

$ git clone git://github.com/isaacs/nave.git
$ cp nave/nave.sh ~/bin/nave

これでインストール終了です。git cloneによってnave.sh以外にもいろいろとファイルがダウンロードされますが、それらはnaveの実行には不要なので適当にあれしてあげてください。

naveの実行とnode.jsのインストール

最初に以下のコマンドを実行します。

$ nave install stable

これで最新の安定版を自動的にインストールしてくれます。執筆時現在のstableは0.6.8です。stableの代わりにlatestを指定すると、非安定版を含む最新版をインストールしてくれます。執筆時現在のlatestは0.7.0です。しかしこちらは非安定版というだけあって、私の環境でも一部のモジュールをインストールできなかったのでお勧めしません。ほかにも0.4といったようにバージョンを直接指定してインストールすることもできます。

なお、node.jsのインストールにはmakeとgcc-c++とopenssl-develが必要です。これらのモジュールも初期状態ではインストールされていないので、標準リポジトリからインストールしてあげてください。

インストールが終了すると~/.nave以下に各種ファイルが置かれます。

node.jsの実行

node.jsを実行する前に、まず以下のコマンドを実行します。

$ nave use stable

これでstableへの環境変数が適切に設定されたシェルが実行されます。以降、node.jsへの操作はこのシェル上で実行します。シェルから抜けるにはいつもどおりexitコマンドかCtrl+Dを実行してください。シェルが正常に実行されているかどうか以下のコマンドで確認します。

$ node -v
v0.6.8

stableのバージョンが表示されたら成功です。

それではnode.jsで実際にWebサーバーを立ち上げてみます。

$ vi app.js
var sys = require('sys');
var http = require('http');
 
var server = http.createServer(
    function (request, response) {
 
        response.writeHead(200, {'Content-Type': 'text/plain'});
        response.write('Hello World!!\n');
        response.end();
    }
).listen(8124);
 
sys.log('Server running at http://127.0.0.1:8124/');
$ node app.js

このように、サンプルとしてapp.jsを作成してnode.jsで実行します。サンプルはこちらからお借りしました。

実行結果の確認ですが、サーバー環境から直接ブラウザを開ければいいのですが、今回はCUI環境しかないのでそれができません。なので外部から見れるよう、/etc/sysconfig/iptablesに以下の行を追加しました。

-A INPUT -m state --state NEW -m tcp -p tcp --dport 1024:65535 -j ACCEPT

これで1024から65535までのすべてのポートが開きます。今後は今回使った8124以外にもいろいろなポートを使うことになるので、いっそのことここで全部あけておきます。あくまでVMWare Player上に構築したテスト環境なのでたぶん大丈夫だと思います。本番環境で同じことやるのはまずいと思いますが。

これでブラウザにHello World!!と表示されれば成功です。

CentOS 6のインストール その3

前回CentOS 6のインストールが終わったので、今回は最終設定と起動です。

前回でインストールが終わると再起動を促されるのでそれに従い、またしばらく待ちます。

するとようこそという画面に移るので次へ進みます。

次にライセンスです。これに同意し次に進みます。

次にユーザーの作成です。前回rootというユーザーのパスワードを設定しましたが、このユーザーは特別なもので普段は使いません。その代わりとして普段から使うユーザーを作ります。

はじめにユーザー名を決めます。ユーザー名はいわゆる半角文字の英数字と一部の記号を使えます。アルファベットの大文字と小文字も区別するので注意してください。

次にフルネームです。これはさほど重要じゃないので適当でいいです(笑)。空欄でもかまいません。

最後にパスワードを設定して次に進みます。

次に日付と時刻の設定です。ここでは「ネットワーク上で日付と時刻を同期化します」にチェックを入れましょう。こうすることで自動的に時刻が合うようになります。

最後にKdumpです。ここは初期設定であれば「kdumpを設定するにはメモリーが足りません。」と表示されるかと思います。これは文字通りメモリーが足りていないのですが、別に設定しなくても問題ないのでかまわず終了をクリックします。

これでCentOSの設定がすべて終了となります。お疲れ様でした。

ログイン画面が表示され、先ほど作成したユーザー名が表示されるかと思うので、それをクリックし、パスワードを入力してログインしてください。

ログインするとCentOSのデスクトップが表示されます。ここからWindowsのようにテキストエディタで文章を作成したりFirefoxからインターネットを楽しんだりできます。いろいろと試してみてください。

また、右上からソフトウェア更新というポップアップが出ることがあるかと思います。これはWindows Updateみたいなものなので、適宜実行しておきましょう。途中パスワードが求められるかと思いますが、ここで入れるパスワードは前回設定したrootユーザーのパスワードになるので気をつけてください。

長くなりましたが、以上でCentOSのインストールは終わりです。

CentOS 6のインストール その2

前回に引き続き、CentOS 6のインストールです。今回はCentOS側の設定を行います。

VMWare Playerを立ち上げると前回作った仮想マシンの名前を選べるようになっているかと思うので、そこから仮想マシンの再生を選択してください。

なお、CentOSの設定中はマウスカーソルが消え、Windows側に一時的に戻れなくなります。戻りたい場合はCtrl+Altキーを押してください。

しばらくするとWelcome to CentOS 6.2!という画面になるので、一番上にあるInstall or upgrade an existing systemをキーボードで選択し、エンターキーを押してください。これで通常のインストールを行えます。

ここでまたしばらく待つとDisk Foundという画面になります。ここでインストーラディスクが壊れていないかどうかのチェックを行えます。ですがこの作業はものすごく時間がかかるので、Skipでもいいでしょう。今回はSkipしたものとして進めます。

さらにまたしばらく待つと、本設定に移ります。ここからはマウスでの操作ができるようになります。まずはNextをクリックしてください。

最初に言語設定を行います。このブログを呼んでいる方はおそらくは日本人だと思うので、Japanese(日本語)を選びます。なお、ここで日本語を選べば後の設定もすべて日本語で行えます。

次にキーボードの設定です。これも日本語を選びます。

次はBasic Storage Deviceを選びます。ここの設定は私もよくわかりません(笑)

次に、「以下のストレージデバイスは、データを含んでいるかもしれません。」という警告が出ます。この警告ではインストール先のハードディスクに残っているデータをどうするかを聞いています。しかし、ここでCentOSがインストールされるハードディスクはあくまで見かけ上のもので、前回VMWare Player側の設定で作ったただのファイルです。ですのでWindows側の他のファイルが消されることはないので、気にせず「はい。含まれていません。どのようなデータであっても破棄してください。」を選びます。

次にホスト名を指定します。これは初期設定のままでいいです。後でも変えられるので気にせず次に進みます。

次にタイムゾーンの指定です。日本国内在住であれば(このブログをご覧になっているほとんどの方はそうだと思いますが)アジア/東京を選択してください。

次にrootパスワードの設定です。CentOS、というよりLinuxでは最初にrootという名前のユーザーを作る必要があり、そのユーザーのパスワードを設定します。まあ適当に設定してあげてください。

次にハードディスクのパーティションの設定をします。パーティションとは何か説明していると長くなるので(笑)、今回は一番上のUse All Spaceを選択してください。これでインストール先のハードディスク全体を使ってインストールするようになります。繰り返しになりますがここでインストールする先のハードディスクはあくまで見かけ上のもなので、Windows側のハードディスクが初期化されるようなことにはなりません。次へ行くとなにやら警告が出ますが、気にせずWrite changes to diskを選択してください。すると(見かけ上の)ハードディスクの初期化が始まります。

次にOS以外の追加のソフトウェアを選択します。今回はせっかくなのでデスクトップ環境を入れましょう。一番上のDesktopを選択します。

次へ進むといよいよインストールの開始です。時間がかかるのでのんびりお待ちください。

本記事もだいぶ長くなりましたのでいったん区切ります。次回はいよいよCentOSを立ち上げてみたいと思います。

CentOS 6のインストール その1

それでは、前々回インストールしたVMWare Playerに前回ダウンロードしたCentOS 6をインストールしていきます。今回はVMWare Player側の設定を行います。

まずVMWare Playerを立ち上げ、新規仮想マシンの作成を選びます

仮想マシンとはCentOSを動作させるのに使う見かけ上のマシンです。Windows側からは単にVMWare Playerが立ち上がっているようにしか見えませんが、CentOS側からはそこにマシンが一台あるように見えます。今後CentOS上での作業は、すべてこの仮想マシン上で行うことになります。

次は後でOSをインストールを選びます。この段階でCentOSのインストーラディスクを選択してしまうと言語設定が必ず英語になってしまうので、今回はその方法はとりません。

次はゲストOSの選択です。ゲストOSとはこれからインストールされるOSのことで、今回の例はCentOSのことになります。ちなみにインストールされる側のOSのことをホストOSといい、今回の例ではWindowsのことになります。

ゲストOSではLinuxを選び、バージョンはCentOSを選びます。ダウンロードしたOSに応じてCentOS(32ビット版のことです)かCentOS 64ビットかを選んでください。

次に仮想マシンの名前を決めます。お好きな名前をどうぞ。ファイル名に使える名前であれば日本語でも大丈夫です。

次はディスク容量の指定です。ここでいうディスクとはCentOSがインストールされる見かけ上のハードディスクで、Windows側からは単なるファイルに見えます。このディスクの容量を決めるのですが、仮にここで20GBと指定したとしても、実際に20GBのファイルがWindows上に作られるわけではありません。CentOS上にある全ファイルが収まる分だけの容量になり、CentOS上のファイルが増えるにしたがってWindows上での容量も増えていきます。

このように必要以上の容量をとられてWindows上のハードディスクが圧迫されることはないので、深く気にせず初期設定のままでいいかと思います。ちなみに普通にCentOSをインストールした場合のファイルサイズは3GB程度です。

次に単一ファイルとして格納するか複数のファイルに分割するかですが、個人的には管理が楽な単一ファイルのほうがお勧めです。ですが複数ファイルでも特にCentOSの動作が変わるわけではないのでどっちでもいいかと思います。今回は単一ファイルを選んだものとして進めます。

以上で仮想マシンを作成する準備完了となります。ですが完了ボタンをクリックする前に一度ハードウェアをカスタマイズボタンをクリックします。ここでCentOSがインストールされる見かけ上のマシンのスペックを変更することができます。

ここで新規CD/DVD(IDE)を選択し、さらに接続からISOイメージファイルを使用するを選択します。ここで前回ダウンロードしたCentOSのインストーラの中から、32ビット版であればCentOS-6.2-i386-bin-DVD1.isoを、64ビット版であればCentOS-6.2-x86_64-bin-DVD1.isoを選びそのパスを指定します。こうすることでこの仮想マシン起動時に自動的にCentOSのインストールが始まります。

ほかにもいろいろと設定がありますが、今回は初期設定のままでいいでしょう。なお、メモリは652MB以下にするとデスクトップ環境をインストールできなくなるので注意してください(私は一回ここではまりました(笑))

以上でVMWare Player側の設定は完了です。長くなりましたので、CentOS側の設定は次回に。

BitCometでCentOS 6をダウンロード

今回は、前回インストールしたVMWare PlayerにインストールするためのLinuxをダウンロードします。

Linuxと一口に言ってもいろいろあるのですが、今回はCentOS 6というOSを使います。

理由は、まあ単純に私がCentOSしか知らないないだけです(笑)。

さて、このCentOS 6をこれからダウンロードするのですが、DVD2枚組みで、全体で5GBくらいあります。なのでダウンロードするだけでも一苦労です。

そこで今回はダウンロードするためにBitCometというツールを使い、その負担を少しでも減らしてあげたいと思います。

BitComentは平たく言えばダウンロード支援ツールなのですが、詳細はぐぐってもらうとして今回は手順だけ説明したいと思います(笑)。

というわけでBitComet - A free C++ BitTorrent/HTTP/FTP Download ClientからBitCometをダウンロードしてください。

32ビット版と64ビット版があるので環境にあったものを選び、HTTP downloadからダウンロードを始めて、インストールしてください。

BitCometのインストールが終わったら、いよいよCentOS 6のダウンロードです。

the status of CentOS mirrorsからミラーサイトを適当に選んでください。基本どれでもいいです。

次にCentOSのバージョンを選びます。本執筆時の最新版は6.2ですので今回はそれを選びます。

次はisosを選んでください。

次は32ビット版か64ビット版かを選びます。i386が32ビット版で、x86_64が64ビット版になります。

たとえWindowsが32ビット版でもCentOSは64ビット版で動くと思いますが、未確認です。不安な方はWindowsの環境に合わせるのが無難かと思います。

次にいよいよダウンロードするファイルの選択ですが、このミラーサイトからは32ビット版ならCentOS-6.2-i386-bin-DVD1to2.torrent、64ビット版ならCentOS-6.2-x86_64-bin-DVD1to2.torrentをダウンロードします。

この拡張子.torrentのファイルをBitCometに渡すことで、BitCometを経由してCentOS 6のインストーラ本体をダウンロードします。.torrentファイル自体はすぐにダウンロードが終わるかと思います。

.torrentファイルをダウンロードしたら、それをダブルクリックしてください。そうすることで先ほどインストールしたBitCometが立ち上がるかと思うので、そこからインストーラ本体のダウンロードを開始してください。

CentOS 6のダウンロードが終わりましたら、いよいよインストールです。それではまた次回。

VMWare Playerのインストール

今回はサーバー構築にはLinuxというOSを使います。

Windows上に直接サーバーを作ってもいいのですが、Windowsはデスクトップ機としは優秀でもサーバー機としては正直微妙です。

数日起動し続けるだけで動作が重くなってしまう時点で、24時間365日起動しっぱなしが基本なサーバー機に向かないことはわかるかと思います。

そこでLinuxをインストールしてもらうのですが、皆さんのマシンにはすでにWindowsがインストールされているかと思います。

ひとつのマシンに複数のOSを入れることもできるのですが、失敗するとWindowsまで立ち上がらなくなったりする場合もありますし、何より面倒です。

そこで今回はVMWare Playerというソフトを使います。

まずWindowsにこのVMWare Playerをインストールし、そのVMWare PlayerにLinuxをインストールします。

このようにVMWare Playerを介することで、WindowsとLinuxを同時に起動することができます。

また、Linuxのインストールに失敗してもWindowsまで壊れてしまうということもなくなります。

というわけで、VMware Player のダウンロード: VMware の仮想化を無償で提供からWindows用の最新版をダウンロードし、インストールしてください。

その際にメールアドレス等の登録が必要ですのでそちらも行ってください

当記事執筆時現在の最新版はVMware Player 4.0.1ですので、それをインストールしたものとして話を進めます。

もしもそれよりも新しいバージョンが出ていた場合は適宜読み替えてください。

ダウンロードさえできれば後はインストールするだけですので特に問題ないかと思います。

さて次回はVMWare PlayerインストールするLinuxをダウンロードしてみたいと思います。